この記事の要約を1分で読む
- AIは「中程度の実装作業」を代替していくが、技術の判断・品質保証・責任が取れる「IT業界での超優秀層(一流)」は価値が上がる
- ITコンサルタント(PMO・IT戦略)のように、「何を作るべきか」を問う仕事はAIに代替されにくい
- 20代後半〜30代前半は、キャリアの方向性を意図的に設計する最重要タイミング
- 「AIの出力をレビューし判断できる人材」であることがこれからのベースライン
生成AI・Devinが台頭する時代に、ITエンジニアが「生き残る」キャリアパターンとは?
小倉 拓真
三重県松阪市生まれ。IT業界特化のエージェントでトップレベルの成績を収め、LINEヤフーでは広告部門賞を受賞。再び人材紹介業に戻り、 IT・コンサル・製造業の転職支援で最年少リーダーに昇格するなど、各社で顕著な実績を残す。 その後、片面型ではなく両面型のエージェントとして、候補者様と企業様の双方のターニングポイントに深く関わりたいという思いからコープラスに参画。
新井 洋企
2003年にネバダ州立大学ラスベガス校卒業後、SEとして勤務した後、2004年に株式会社ディスコに転職。ディスコの人材紹介事業部にて IT、コンサルティングファーム業界を担当。 その後、2007年に当時の事業部長と共にスピンアウトし、株式会社コープラスの設立当初より参画。 ビズリーチ「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2022」にてIT・インターネット部門のMVP(No.1)を受賞。
「AIの台頭で、エンジニアの仕事はなくなるのでは?」「コーディングをAIが代替したら、自分のポジションはどうなる?」——そんな不安を口にするITエンジニアの方が増えています。
確かに、Devin(自律型AIエージェント)のように、要件定義からコーディング、テストまでをAIが自律的にこなすツールが登場し、生成AIはプレゼン資料の作成から議事録、コードレビューまでこなせるようになりました。「自分の仕事が代替されるのではないか」という感覚は、決して杞憂ではありません。
しかし、多くのITエンジニアのキャリアと向き合ってきた転職エージェントの立場から見ると、答えは少し違う形で整理できます。AIによって「消える仕事」と「価値が上がる仕事」は明確に分かれており、今どちらのキャリアを歩んでいるかが重要なのです。
AIに代替される仕事・されない仕事——その境界線はどこにあるのか
AIが得意なことは年々拡大しています。大量のパターンからコードを生成すること、定型的なドキュメントの初稿作成、テスト項目の列挙、過去データからの最適解の提示——これらはすでにAIが相当の精度で担えるようになっています。
一方で、現場で明確に「AIにはできない」と感じる領域があります。
一つ目は、アウトプットの最終判断です。DevinやChatGPTが出した成果物は、100%の完成品ではありません。「これをクライアントに出していいか」「この設計判断に責任を持てるか」という最終判断は、経験のある人間にしか担えません。AI時代に価値が上がるのは、AIの出力を「レビューし、判断し、責任を取れる」人材です。
二つ目は、意思決定の責任です。AIはそれ相応のものを出してくれますが、ビジネスには責任が伴います。クライアントとの合意形成、方針の決定、そしてその結果への責任——これはAIには担えない領域です。
三つ目は、AIをオーケストレートする能力です。「AIに何をさせるか」「AIの出した結果が本当にビジネス課題を解いているか」を判断できる人材は、AIが普及するほどその希少性が増します。
AI時代に市場価値が上がる「3つのキャリアパターン」
現場の転職支援を通じて見えてきた、AIに代替されにくい3つのキャリアパターンをお伝えします。
①一流のプログラマー・アーキテクト
AIを使いこなしながら、自らもコードを書き、システム設計の意思決定ができる人材です。AIが出したコードをレビューし、品質を保証できる技術力が求められます。重要なのは「一流」という点で、AIの台頭によって中程度の実装作業はどんどん代替されます。「AIの使い方を知っているだけ」ではなく、AIの出力を評価・改善できる高い技術力を持つ人材が残る側に回れます。
②ITコンサルタント(PMO・IT戦略)
「何を作るべきか」「どの方向に経営判断すべきか」を描ける人材の価値は、AIが資料を作ってくれる時代だからこそ下がりません。特にIT戦略系の人材は絶対数が少なく、転職市場でも需要に対して供給が追いついていない状況です。
コープラスのIT・コンサル転職支援チームでは、SEからITコンサルに転向した方を多数支援してきました。その中で見えてきた共通点があります。ITコンサル転換後に活躍できる方は、「技術を捨てる人」ではなく、「技術を武器として抽象化できる人」です。実装経験という強みを持ちながら、「問いを立てる仕事」「意思決定を後押しする仕事」にシフトできるかどうかが、転換後の成否を分けます。
③AI活用を前提にしたハイブリッド人材
「AIに何ができるか」を理解した上でAIをチームの一員として活用し、人間しかできない判断・調整・推進を担える人材です。コンサルでもエンジニアでも、AIを道具として使いこなす姿勢と能力がベースラインになっていきます。
「二流キャリア」が危険な理由——今のうちに考えておくべきこと
危険なのは、「中程度の実装担当」として定型業務を担い続けるキャリアです。AIが台頭するほど、こうした作業は代替されやすくなります。
特に20代後半〜30代前半の方にとって、今が最も重要な判断のタイミングです。ITコンサルへのシフトは30代でも十分可能ですが、年齢が上がるほどポテンシャル採用の枠は狭まります。「AIに代替されないキャリア」を意図的に設計するなら、早い段階での判断が選択肢の幅を保ちます。
ある30代前半のSEの方が相談に来られたとき、「実装はできるが上流経験がない状態で、このままAIが普及したらどうなるのか不安」とおっしゃっていました。現在の年収は600万円台でしたが、転職エージェントとして客観的に見ると、スキルセットとしては「ITコンサル転職で上流経験を積む」という選択肢が十分現実的な段階でした。半年後にコンサルファームに転職され、現在は上流工程の案件に携わっています。
コープラスのコンサルタントに相談してみませんか
「自分は今、AIに代替されやすいポジションにいるのか、それとも安全なのか」——この問いに答えるためには、自分のスキルセットが転職市場でどう評価されるかを知る必要があります。しかし、それを自分一人で客観的に判断するのは難しいものです。
コープラスでは、あなたの経験・スキルをもとに、転職市場での現在地と今後のキャリアの選択肢を具体的にお伝えしています。
IT・コンサル転職支援チームにはビズリーチSランクコンサルタントが多数在籍しており、「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2022」IT・インターネット部門で9,000名以上の中からナンバーワン選出を受けたコンサルタントも在籍しています。
「AIが普及した時代に自分のキャリアがどうなるか、漠然とした不安がある」という段階からでも、ぜひお気軽にご相談ください。