この記事の要約を1分で読む
- 30代は即戦力性と長期就業のバランスが最良で、企業から最も求められる年齢層
- 事業会社への転職は30代前半がリミット。先送りにするほど選択肢が狭まる
- 30代前半のPM経験の有無が、その後の市場価値を大きく左右する
- 現職でPM経験が積めない環境なら、30代半ばになる前に転職を検討する
30代のIT転職ガイド——この時期が最も内定率が高い理由と、知っておくべき年齢別戦略
新井 洋企
2003年にネバダ州立大学ラスベガス校卒業後、SEとして勤務した後、2004年に株式会社ディスコに転職。ディスコの人材紹介事業部にて IT、コンサルティングファーム業界を担当。 その後、2007年に当時の事業部長と共にスピンアウトし、株式会社コープラスの設立当初より参画。 ビズリーチ「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2022」にてIT・インターネット部門のMVP(No.1)を受賞。
内田 潔
1986年、株式会社ディスコに入社し、大手企業の新卒採用コンサルティングに従事。その後、企画開発部門にて日経就職ナビ(当時)や人材紹介など、数々の新規事業立ち上げを牽引。 2001年に同社の人材紹介部門を分社独立させ、代表取締役に就任。2006年に同社を退任し、株式会社コープラス設立。 代表取締役就任。現在に至る。
「30代での転職はもう遅いのでは?」という不安を感じる方は少なくありません。安心してください。そんなことはありません。現実はむしろ逆です。転職エージェントの現場で多くの方を支援してきた経験から言えば、30代は転職市場において最も企業が欲しがる年齢層です。
ただし、30代前半と後半ではまったく異なる戦略が求められます。「とりあえずあと数年は今の会社で経験を積んでから」と先送りにしていると、気づいたときには選択肢が大きく狭まっていることがあります。
この記事では、SIer・コンサル業界を中心に、30代転職の実態を年齢別・転職先別に整理してお伝えします。
30代が転職市場で求められる理由
30代に対して企業が期待するのは、大きく2つです。
1つ目は即戦力性です。30代前半であれば新卒から最低で7〜10年、30代後半であれば12〜15年以上のキャリアがあります。ビジネスの基礎から実務まで一通り経験した人材として、企業は高く評価します。
2つ目は長期就業への期待です。入社後もまだ20〜30年活躍してもらえる。「経験がある上に長く働いてくれる」——この組み合わせが、ほかの年代と比べて需要が高い理由です。
20代は仕事を覚えながら会社に育ててもらう段階です。研修・OJTなどを経て、実際に自走できるようになるのが30代。フットワークの軽さ・変化への柔軟性・エネルギッシュさを兼ね備えた「自走できる人材」——これが企業が30代に最も期待していることです。実際、ある大手企業の人事担当者も「一社目の教育が終わった後の優秀な人材をピックアップできるのが30代採用の旨み」と話しています。
30代前半こそ絶好の転職タイミング
転職先の選択肢という観点で、30代前半と後半には大きな差があります。
特に事業会社への転職は、30代前半が実質的なリミットです。こうした企業はポテンシャル採用を30代前半まで行っているケースが多く、35歳を超えると一気に難易度が上がります。あるキャリアコンサルタントが事業会社の中で最も採用難易度が高いリクルートに紹介して内定承諾された約100人のうち、40歳超はわずか3人。ほぼ全員が30代前半でした。
一方、ITコンサルへの転職は年齢の壁がほとんどありません。35歳でも39歳でも、経験があれば評価されます。むしろ30代後半の方が経験豊富として高く評価されるケースも多いです。
30代前半は、SIer・ITコンサル・事業会社という3方向すべてに選択肢が開かれている唯一のタイミングです。事業会社への転職を視野に入れているなら、早めに動くことを検討してください。
30代の市場価値を左右するPM経験
SIerに在籍する30代の転職において、市場価値を最も左右するのがプロジェクトマネージャー(PM)経験の有無です。
30代前半のうちにPMとしての経験を積めた人は、同世代の中で大きく差別化できます。マネジメント層が不足している企業が多く、PM経験者は転職先で「ドンピシャ」にはまるポジションを見つけやすい状況です。複数のプロジェクトでPMを経験していれば、その分だけ市場価値は上がります。
問題になるのが、30代後半になってもPM経験がない場合です。年齢に見合ったスキルがないと、企業側から「その社会人経験年数でなぜそのレベル?」という評価になります。実際に、37歳でSIerに在籍しながらPM経験が一切なく、要件定義も1プロジェクトのみという方のケースでは、名の知れた企業の選考がほぼ通らず、志望企業のレベルを下げることになりました。現職でPM経験が積めない環境にいるなら、早めに転職活動に向けて動くことが重要です。
また、あまり知られていませんが、見積もり経験のある方も企業から高く評価される傾向があります。プロジェクト全体のコスト感覚・人員配置・工数管理を理解している人は、マネジメント観点からも即戦力と見なされます。
なお、プログラマーやアーキテクト志向の方はこの限りではありません。実装力の高いエンジニアや技術的な専門性を磨いてきた方を高く評価する企業は多く、PM経験がなくても技術の深さで市場価値を高めるキャリアも十分に成立します。
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「自分は今、転職市場でどう評価されるのか」「このまま今の会社でキャリアを積み続けて大丈夫か」——こうした問いは、求人票を眺めているだけでは答えが出ません。年齢・経験・志向性を踏まえた個別の状況分析が必要です。
コープラスでは、30代のIT・SIer在籍者の転職支援を多数手がけており、「今の自分の市場価値」と「次に取るべき打ち手」を具体的にお伝えしています。
IT・コンサル転職支援チームにはビズリーチSランクコンサルタントが多数在籍しており、「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2022」IT・インターネット部門で9,000名以上の中からナンバーワン選出を受けたコンサルタントも在籍しています。そのチームが対応します。
「まだ転職するか決めていない」という段階からでも、ぜひお気軽にご相談ください。